【国際親善試合】アルビレックス新潟シンガポールは、ホーム・ジュロンイーストスタジアムにミャンマー代表を迎える。クラブチームと国家の代表チームが戦うのは世界でもあまり例がなく、1980年代のキリンカップを思い出させる形式だ。ミャンマー代表は6日にシンガポール代表と親善試合を戦い1−1のドロー。現在Sリーグ首位を走るアルビSとしても、チーム・個人としての現在地を測る上でも重要な試合。国際親善試合とはいえ、お互い緊張感を持ち気合の入った戦いが予想される。
開門前から多くのミャンマー代表応援団が列をつくり、この記念すべき一戦を大勢のファンが楽しみにしている。試合は午後7時30分キックオフ!
オープニングシュートはアルビS。立ち上がりの1分、左サイドでスローインを受けた長崎が遠目からシュート。その直後、裏に飛び出した中井にロングボールをピタリとあわせビッグチャンスとなるが、中井のトラップが大きく流れゴールラインを割る。
6分、ゴール前で受けた佐野が前を向きそのままミドルシュート。強烈な一撃はわずかにゴール左にそれる。
15分、ロングボールから抜け出され、エリア付近でのワンツーからGKと1対1の場面を作られるピンチ。しかし相手のシュートは戻ってきた田中がゴールラインギリギリで掻きだす。
立ち上がりから両チームともにフルスロットル。ミャンマー代表は大応援団の声援を後押しに激しいチェックと素早いボール回しでアルビS陣内に攻め込む。対するアルビSは、相手の勢いに押されて若干後手に
26分、阪本が強引に右サイドを突破してクロスをあげるがこれはGKにキャッチされる
29分、ゴール正面でボールを受けた長崎が右足でミドルシュート、しかしゴール右へ逸れる
30分、左サイドから田中がクロスを送るが中央の佐野には合わない
38分、ワンツーパスで右サイドを抜けられるとペナルティエリア内からシュートを許す、しかしこれは野澤が正面でしっかりキャッチ。
39分、秋山が距離のあるところから右足で強烈なシュート、しかし相手GKにキャッチされる
45分、稲葉のミドルシュートはゴールを大きく外れる
前半終了。アルビSはペースをつかめず守勢に回る場面が多かったが、時間の経過とともに相手のスピードにも慣れ形をつくりはじめた。後半の巻き返しに期待したい。
後半開始。
48分、左サイドでスルーパスを通され危ない場面を作られるが、相手のクロスはミスとなりピンチを逃れる。
51分、一瞬のスキをつかれエリア内へのスルーパスを通される。やられたかに思われたが、相手のシュートはバーを越え事なきを得る。
58分、ここでアルビが先制!かと思われたが、ハンドの判定、ゴールは幻となる。
60分、ゴール前でボールを回され、ミスも重なり危ない場面となるが、最後の最後で身体を貼ってゴールを死守。
72分、ここでアルビSが先制!ゴール正面やや左、約25m付近からのFKのチャンス。キッカーの長崎健人が右足を振り抜くと、カーブしたボールが左隅に突き刺さる!
74分、アルビSは阪本に代えて近藤を投入する。
76分、素早いボール回しからスルーパスを通されエリア内に侵入されると、左からシュートを許すが、ここは野澤がしっかりとキャッチ。
77分、アルビSは熊田を下げて佐藤を送り込む。
86分、左サイドでつなぐと中井・長崎コンビで崩し、最後は中井がエリア内でシュートを放つがゴール右にそれる。
アディショナルタイム、自陣で相手ボールを奪いカウンター。前線の佐野にあずけ速攻をしかけるが、ラストパスの精度を欠きシュートまではいたらず。
続くアディショナルタイム、アルビSは中井に代えて山崎を送り込む。
そして試合終了!相手のアグレッシブな攻撃、厳しいディフェンスになかなかアルビSらしいサッカーをさせてもらえなかったが、少ないチャンスながらも長崎の直接FKであげた1点を守りきりミャンマー代表に勝利!
国際親善試合
【日時】
2017年6月9日(金)19時30分 キックオフ
【対戦相手】
ミャンマー代表
【会場】
ジュロンイーストスタジアム
【スコア】
アルビレックス新潟シンガポール 1
ミャンマー代表 0
【アルビS得点者・アシスト者】
72′ 長崎健人(FK)
【選手交代】
74′ 阪本翔一朗 → 近藤将誠
77′ 熊田瑠偉 → 佐藤皓生
90′+1 中井涼太 → 山崎遥祐
【吉永一明監督コメント】
「まず、このような機会をいただけたことは大変嬉しく思っています。
そしてこの試合を実現することができた背景には、今までアルビレックス新潟シンガポールが活動し続けてきたことが1つのきっかけであると思っているので、これまでアルビレックス新潟シンガポールに関わってくださった方々に感謝しています。
試合に関しては、これまでとは違い押し込まれる時間帯が長かったので守備の部分での課題を見つけることができました。また、攻撃の部分でもなかなか上手くいかなかったのでとても難しい試合となりました。
しかし、その中でもセットプレーでしっかりと点を決めることができ、勝ちきれたということはチームとして大きな財産になったと思います。
今回出た多くの課題をまだグランドに持ち帰り、これから個人としてもチームとしてもレベルアップしていきたいと思います。」
【稲葉修土コメント】
「国の代表を相手にして試合をすることができたことは世界的にも稀なことなので、この機会をいただけたことは大変光栄に思いました。そして、いつも以上に多くの観客の前でプレーができたことは嬉しかったです。
試合の部分では、現在Sリーグで首位にたってはいますが、相手は国の代表ということもあり球際の厳しさであったり、試合終了間際まで攻め続ける姿勢など、全てにおいて勝利への執着心の強さを肌で感じることができました。
今日の試合は本当に苦しい時間帯が長かったのですが、その中で勝つことができたことは本当に嬉しかったです。」